自宅でセルフコンディショニングを手軽に行う器具のひとつに、円柱状で長い丸太のような形をした「ストレッチポール」があります。疲れや筋肉痛の回復、体を伸ばすなど、幅広い効果を発揮するアイテムです。
今回は、ストレッチポールの効果とオススメの使い方を紹介します。
ストレッチポールの特徴・メリット
まずは、ストレッチポールの効果を確認してみましょう。
筋肉のバランスを整える
ストレッチポールの上に背骨に沿って寝ると、「頭(後頭部)」「背中(胸椎)」「腰(仙骨)」部分がストレッチポールに接地します。この姿勢で四肢(両腕・両脚)をだらんと脱力した姿勢が、最大のポイントです。
カラダの中心のことを正中(せいちゅう)、頭のてっぺんから正中を通るカラダを左右に2分する中心の軸のことを正中線といいます。
ストレッチポールに乗ると正中線上でカラダを保持することになり、左右対称の状態を作り出すことができるのです。この状態でストレッチをすることで、筋肉のバランスを整えることができます。
座った姿勢や立位の場合、すでに起こっている筋肉のアンバランスによって左右対称の姿勢を作るのは難しいものです。両足で意識してまっすぐ立っていたとしても、左右対称でないことの方が多いでしょう。
これは脚や腕を組む、いつも同じ側の肩でカバンを持つなど、日常生活のクセによって、気づかぬうちに筋肉の「前面・後面」「左側・右側」「上半身・下半身」のバランスが崩れているからです。
そこで、ストレッチポールに乗って正中線上にカラダを位置し、その姿勢でいろいろな動作を行なうことによって、筋バランスや関節の可動域や機能を整える効果が高まります。
意識して動かすことのない部位に刺激を入れる
ストレッチポールは自体重(腕の重さや脚の重さ)を使うことで効果を発揮します。力を入れて動かすわけではないため、リラックス効果が高いでしょう。
さらに、普段は意識して動かすことが難しい関節や筋肉に対して刺激を入れやすくなります。
最初のうちは、動かしにくい側と動かしやすい側があるかもしれません。それは筋肉のアンバランスや、普段使っていない筋肉の緊張などから生じるものです。継続して行うことでアンバランスが解消されたり、硬かった筋肉の柔軟性が高まって左右同じ動作ができるようになります。
ストレッチポールに乗っていると、自然と姿勢も整えられていくのです。
ストレッチポールの使い方
ストレッチポールの使い方をチェックしてみましょう。
ストレッチポールに乗る
ストレッチポールに難しい動きはありません。最初はストレッチポールに仰向けで寝てみましょう。
まずはポールの端に座り、両手を床につけます。そのまま両手でカラダを支えながら、ゆっくりと仰向けに寝てください。ポールの上は不安定ですので、初めて乗るときは転倒に注意しながら行いましょう。
膝を立て、足を床につけた状態でカラダを安定させ、カラダを左右に揺らしてみてください。力を抜きながらゆっくり動作を行います。これだけでも筋肉が緩むはずです。